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我那覇美奈スペシャルライブに参加して来ました。



8月8日は東京の夢の島植物館主催の「我那覇美奈スペシャルライブ」のお手伝いしてきました。
だんだんと奄美色が強くなってきたこのイベントに関わり始めて、今回で4回目!
夏の夕暮れと心地良いそよ風に、程よい島酒の酔いが相まって、気持ちいい空間で気の赴くままに島の香りを楽しみました。






【間に合わず残念】今回はかなり濃いdddになったようでした。



▲ddd出演者とみしょらんガイド2015を持って記念撮影。間に合ったぉ~終わってたけど。

東京で奄美群島の今をお伝えするイベントddd(Deraどぅしでぃや)
3ヶ月に一回ぐらいのペースでもうかれこれ三年やっております。






ちょこっとDear どぅし でぃや無事終了!



▲最近島で流行っている?花田のミキTシャツ(通称:ミキT)を着て記念撮影♪

4月18日(土)にDearどぅしでぃやの小さい版を開催しました。
自分も急遽島から参戦することができてほんとよかったです(^^)/







熱い島イベントDDDは大盛況でした~


うがみんしょ~らん。
東京で定期的(3か月に一回ぐらい)に開催している島イベント「Dearどぅしでぃや」。
毎回多彩なゲストを迎え、島情報満載のトークライブ&島の音楽ライブで島情報を発信しているイベントで、一応しーまブログが主催ということになっているが、中心メンバーは、原ハブ屋奄美公認ハブ大使のスティーヴエトウ
、奄美のシティーガール我那覇 美奈
そして、私の3名が島のどうでもいい情報から、これは!というお得な情報まで、あまりに高低差がありすぎる情報発信をしているイベントです。

ですので、普通の島のイベントとは一味もふた味も違うイベントなのであります~

初開催は2012年10月10日。
何か島イベントやりたいね~ 奄美群島ファンのためのマニアックなイベントやりたいねぇ~から始まったDearどぅしでぃや~
イベント名は我那覇美奈さんがパーソナリティーを務める、あまみエフエムさんの番組の一コーナー名から拝借!
島好きとシマッチュが交流できるイベントとしてスタートしました。


〇過去のイベントはこちらから
・2012年10月10日http://mistake.amamin.jp/e279021.html
・2013年03月01日http://mistake.amamin.jp/e322029.html
・2013年04月09日http://mistake.amamin.jp/e332467.html
・2013年07月24日http://mistake.amamin.jp/e364956.html
・2013年11月07日http://mistake.amamin.jp/e389512.html
・2013年12月27日http://mistake.amamin.jp/e405557.html
・2014年02月14日http://mistake.amamin.jp/e416473.html
・2014年05月21日http://mistake.amamin.jp/e438995.html



で今回は、「島グルメ特集」。
みしょらんガイドを教科書に島のグルメについて熱く語りましたよ~


島のグルメについて熱く語るいつもの3人!?

島の高級焼き鳥屋「鳥重」さんも遊びに来てくれました~



島グルメトークから鳥重プレゼンツ!「汚職事件」争奪じゃんけん大会へと移行。
鳥重さんのおいしい焼き鳥が無制限で食べれら無料汚職事件!(御食事券なんだけど、、、)
ゲットできた御二方おめでとう~







島の物産も販売しましたよ~
がじゅMarineさんが島から参戦!
島の物産について熱く語っていただきました。
こういうの大事だよね~いいよね~(^_^)
物産も飛ぶように売れまくってました~



そして、そして今回の目玉の一つはこれ!
JALで行く!羽田ー奄美往復ペアチケット券!

どぅっしゃーの皆様には一番うれしい商品をアルファリゾートトラベルさんから、島好きな皆様へとクリスマスプレゼントとして今回ご提供いただきました!
本当にありがとうございました。(イベント最後に壮絶な争奪戦を繰り広げました~)




アルファリゾートトラベル三宅代表取締役様にもお忙しい中足を運んで頂きました~
三宅様ありがっさまりょうたm(__)m




物産ブースは大盛況!
都会ではめったに手に入らない島の味を求めて賑わいを見せる物産ブース。
試食コーナーもあるので、安心してお買い求めいただきました。




牧岡奈美×徳原大和による島唄はさすがと言わせる会場の雰囲気を一変さるほどの貫録の唄声。
一気に島へとタイムスリップしたね~
この日一番の爆笑を誘うMC(二人のやりとり)も魅力の一つでした。



すもも(指宿桃子・伊成美)としてはDDD初参戦!
小さいころから同じ教室で習った息の合った島唄は抑揚があり、伸びがあり、迫力がありました~
これから注目株の島唄ユニット!来年の活躍が楽しみだねぇ~



我那覇美奈西平せれな
西平せれなさんはこのライブが東京最後のライブ!
二人の息ピッタリなライブが暫く見れなくなるのはファンとしても残念。
だけどこれからは島に帰って実家の西平酒造を盛り上げながら、島を盛り上げていくでしょう~
今後の活躍が楽しみなのであります。きばれ~



そしてアンコールは、DDDから生まれたアイドル みなみなみなみ(我那覇 美奈、城南海、牧岡奈美)の登場~で会場は盛り上がったねぇ~
城南海さんは最近カラオケバトルで時の人になっちゃったねぇ~
なのにこうして小さな島のイベントに参加してくれる。本当に泣けるよ~おじさんは、、、。



最後はいつもの六調〆。
ステージと会場が一体になれる六調とは本当に気持ちいい~




Dearどぅしでぃや~2014年はこれで終わりました。
今年一年ご来場いただいた皆様、出演者の皆様本当にありがとうございました。
小さいながら細々と、いい意味でテキトーにそして温かく、素晴らしいイベントに出会い毎回参加するのが本当にうれしいです。

スティーヴさん、我那覇さんにはボランティア要素も多く、島のためとはいえ、色々とさばくって頂き本当に感謝です。
正直奄美観光大使になってもおかしくない!と思っておりますが、、、本人は辞退するだろうなぁ~。。。なんせハブ大使ですから。。。

来年も、そしてこれからも、いい意味でテキトーでそして温かいこのイベントを続けていけたら~と願っております。




あ、忘れてました!旅行券当選者はこの方です!
奄美初上陸とのことですので、見かけたら優しくしてください。
奄美楽しんできてくださいね~~


関連リンク

牧岡奈美
徳原大和
指宿桃子
西平せれな
城南海
我那覇 美奈
スティーヴエトウ
株式会社アルファリゾートトラベル





Dearどぅしでぃや-徳之島編-


5月17日(土)Dearどぅしでぃやー徳之島編ーが東京西麻布のライブハウスで
行われました。このイベントは島のリアルな情報を関東在住の島ファンに
伝えようと、3ヶ月に一回行われている企画です。
島は良いとこ一度はおいで!とよく言われますが実際に島の良い所をシマッチュの
口から語られる事が少ないということでしーまブログが主催し、奄美のハブ大使で
日本屈指のパーカッショニストスティーヴ・エトウ氏
奄美の実力派アーティスト我那覇美奈さんが中心となって開催しております。



前半はトークセッション!毎回違うテーマを掲げその道の詳し人をゲストに招き
いつもの3人が面白おかしくトークを繰り広げて行きます。



▲なんと今回のトークゲストの保岡さんは、先日全島一で優勝した保岡大信玄所有者一族の方!
今回のテーマは徳之島ということで、「徳之島闘牛の初心者講座」
そもそも闘牛ってどうなったら勝ちなの?から、専門家のツウな見方を解説して頂きました。



少しお酒も回ってきていい感じに島っぽさがでて会場からは笑いが絶えませんでした。
保岡さんおぼらだれん(^^)/




徳之島出身のアーティストあずままどかさん。
まどかさんは幼稚園まで徳之島でその後は神戸で育ったようです。
徳之島への思いは強く、東京で開催の徳之島のイベントでは歌はもちろん、イベント司会も精力的に活動されております。
ループマシンを巧みに使い、小さい体で迫力のある歌声♪
まどかコールも飛び出し大盛況でした。
まどかさんおぼらだれん!



スティーヴさんとのコラボも実現!
打ち合わせなしの本番一発でしたが、初めてとは思えない程息がピッタリ!



島からプレゼントコーナー♪
じゃんけんで勝った人へ島の特産品がプレゼント!



イベントのトリは徳之島といえばこの人!禎一馬君!
一馬くんの徳之島を彷彿させる、男らし歌声と、ラテン的な明るく力強い楽曲に会場は更に盛り上がり♪




また最大の魅力はその歌声もさることながら、振り付け!
全員が参加できる楽しい振り付けに、会場の皆さんも本当に楽しそうでした♪
一馬君おぼらだれん!




ワイド♪ ワイド♪



最後は出演者全員でワイド節~♪
本当に大盛り上がりでした(^^)


▲イベントの最後は保岡さん、あずままどかさん、禎一馬くんを囲んで恒例の記念撮影♪
この日会場に来場されたほとんど島外の奄美群島ファンの皆様♪
トークで笑い、ライブで癒され、体を動かし踊った3時間!
徳之島に興味をもって頂けたのではないかと思います。
楽しかったですね~(^^)
イベント終了後に今度徳之島へ行きたいです~と嬉しい言葉を頂き感激でございましたm(__)m


今回は徳之島のさわりだけの情報をお伝えしましたが、魅力が沢山ありすぎて、続きは次回の徳之島特集にて!
ご来場の皆様、出演者の皆様おぼらだれ~ん!(ありがとうございました)

次回の開催は3ヶ月後の予定~
また次回お会いしましょう~





「Dear どぅし でぃや!」拡大版開催 ファミリー館のママが大暴れ!



▲この日の目玉「ファミリー館のママ・オンステージ」では、会場から「ママー!」の大声援。異様な盛り上がりを見せました。




▲かんぱーい!だけで妙にテンションが上がる会場の皆様。お酒が入ればみんな友達。



▲シメのワイド節、六調ではやっぱりママが主役。会場も入り乱れて踊ります。



お金がない、仕事がない、恋人にフラれた、親しい人を失った…生きていればなんやかんやで泣きたい夜もあります。
そんなわれわれ哀しき人類が、酒、音楽、踊りを発明してからはや数千年。哀しい時も嬉しい時も、ご先祖様の生活にはいつも酒と音楽と踊りがあり、浮き世の由無し事を笑い飛ばしてきました。

2 月2 日に東京・渋谷のクラブエイジアで開催された「Dear どぅし でぃや」拡大版は、嬉しいときも哀しいときも、とにかくみんなで集まって酒を飲んで歌い踊る、奄美群島のプリミティブ(原始的)な空気に覆われました。

出演者はこれまでの「Dear どぅし でぃや」の総決算ともいえる豪華さ。ジャンルも島唄、ロック、余興、演歌(演芸?)
などやたらと多岐に渡り、現在の奄美群島のミクスチャー文化をそのまま空輸したような、濃ゆーい五時間でした。



▲今やすっかり奄美のトップアイドル(?)「みなみなみなみ」は、我那覇美奈・城南海・牧岡奈美によるスペシャルユニット。



▲平田輝(あきら)兄。亡き友人を想い歌う「青空」は名曲。



▲シマッチュにとっては本当に嬉しい大島高校のセンバツ甲子園出場。我那覇美奈さんが甲子園をテーマにした曲「終わらない夏」を熱唱。




▲「Dear どぅし」の総合プロデューサーともいえるスティーブエトウさん。今回も各アーティストとのコラボ、司会、映像制作と大活躍。




▲島のお酒も充実。どんどん酔っぱらって踊ってください。





奄美群島に見るオルタナティブな新時代?

なぜ人は踊り、歌うのだろう?考えてみても結局は楽しいから、としか言いようがないのですが(笑)。
奄美群島も文化圏として属する「日本」は、今でこそ「武士道」「サムライ」の国として一部海外で持て囃(はや)されています。しかし本当のところ、この国の文化や生活を根底で支えてきたのは人口の大部分を占める農民であり、漁民であり、職人や町人たちでありました。彼ら「庶民」たちは生活や労働の中で酒や歌や踊りを楽しみ、その場から生まれる人々との繋がりを大切にして生きてきました。

そうした場は人々の助け合いを生み、人生の苦しい局面において「セーフティーネット」のような役割を果たしてきたわけですが、戦後の中央集権的な経済システムが浸透した内地の大都市ではこの「セーフティーネット」が機能せず、そのまま人生の奈落へと転落してしまう人も見られます。

奄美群島は高度経済成長という観点において中心から遠い周縁部であったがために、「酒と歌と踊り」の場が現在も色濃く残り、人々が集う場として機能しています。しかも、島ではただ古い伝統文化が残っただけではなく、新しく面白い文化の流入も適度に起きており、昨今ではカオスな面白さを見せ始めています。




▲矢継ぎ早に言葉を繰り出し、客席を笑いに巻き込む「サーモン&ガーリック」のお二人。面白すぎです。




▲オープニングを飾った徳原大和さん、牧岡奈美さん、里アンナさん。会場が一気に島の空気に。




▲「概ね西平姉妹とタミーおじさん」の西平せれなさん。後ろに見えるのは謎のタミーおじさん。





▲島の余興芸を競う「Y-1 グランプリ」でグランプリに輝いた、さでくまさぶろうさん。佐村河○氏ではありません。
なぜか会場は「消臭力~♪」の大合唱に





東京のど真ん中でイベントをやる意義

「Dear どぅし でぃや」では、内地、東京という場において奄美群島の持つポテンシャル、可能性を表現できないかと模索しています。

ひとつには島の魅力をアピールして、島により多くの人を呼び寄せたい、島出身者の繋がりをつくりたいという方向性もあるのですが、わざわざ東京の一等地のスペースを借りてイベントを敢行することには、もうひとつの意味があると感じています。

それは、島の文化や生き方を内地の人々に伝え、息苦しく行き詰まっている現在の内地の大都市の生活を少しだけチューンナップできないかということ。高度成長期から続いた、中心(東京、大阪、アメリカなど)から島へと情報や物が流れてくる一方通行の関係性ではなく、今度は島から内地の生活へと価値が提供出来ないだろうか。そんな考えが漠然と生まれています。



▲奄美の歌姫・城南海さん。優しい歌声に会場も引き込まれます。



▲会場は超超満員御礼。五時間の長丁場、狭く息苦しいスペースで申し訳ないです。



▲「概ね西平姉妹とタミーおじさん」のギター・西平風雅さん。一部お姉サマの間では「カワイイ」と評判




■内地の人も巻き込んでしまえ!

今回の「Dear どぅし でぃや」拡大版には、奄美群島出身者以外の多くの内地の方にも来ていただきました。奄美群島の人間が中心となり集まってワイワイと楽しいことをやり続けることで、「なんだなんだ」と内地の人もその場に寄ってきて、新しいミクスチャー文化が生まれる。そんな融合が起きていけば面白いと思います。

とにかく、奄美群島にはまだ知られていない宝(しかも妙にマニアック)がたくさんあります。観光情報誌では決して味わうことのできない現地の魅力を、「Dear どぅし」ならではのユルーい視点で、今後も発信していけたらと思います。たくさんの皆様、ご来場ありがとうございました!



▲島活性化の中心人物であり、あまみエフエムを運営するNPO の理事長でもある麓憲吾さん。この日は「サーモン&ガー
リック with あにょ」のドラムスとしても出演。




▲音楽と喋りを織り交ぜて、あっという間に観客の心を掴んでしまった「サーモン&ガーリック」。なぜこのお二人はこんなにどっかんどっかんと笑いが取れるのでしょうか。



▲荒ぶる「ファミリー館のママ」にカメラも付いていけず(笑)。その姿は生粋のエンターテイナー。




▲手にした「ご利益棒(仮)」で頭を撫でてもらうとご利益があるそうです。ママの「ご利益!ご利益!」に幸せを求める観客が殺到。




▲奄美群島の特産物販コーナーもこれまでで最大の品揃えに。写真は奄美名物自然食品「かしゃ餅」。他に黒糖カリントウ、特製焼肉のたれ、「たんかん」の予約受付など、内地では手に入りにくい物産が多数。




▲ 物産コーナーでは島出身の若者がボランティアスタッフとして島アピールに奮闘!島のために何かしたい!熱意も奄美群島のパワーですね!


文と写真 渡辺陽介






Dearどぅしでぃや忘年会


文と写真 渡辺陽介

早いもので2013年ももうすぐ終わり。皆様はどのような一年を過ごされましたでしょうか。「しーまブログ」の2013年は、頭で描いていたたくさんのアイディアが具体的な形となり、それらが少しずつ絡み合い、有機的に動き始めた一年でした。

これもひとえに「しーまブログ」をご利用頂いた皆様、各種イベントに来て下さった方々、そして「しーまブログ」を近くから遠くから見守り、支えて下さった方々のおかげだと思っております。有り難うございました。

さて。本年最後のイベント報告は、すっかり恒例となった「Dear どぅし でぃや」。2013年「Dear どぅし」の締めは「忘年スペシャル されど忘れてはならぬ日本復帰六十周年」と題して、いつも通りゆるーく、でも忘れてはならない「大切な話」も折り込みつつ開催されました。



▲シンガーソングライターであり奄美観光大使でもある平田輝さん。今回は甥っ子姪っ子(西平三兄弟)と共演。会場と一体化した素晴らしいライブでした。



▲前回、初めて奄美・宇検村で開催された「Dear どぅし でぃや」。奄美新聞で大々的に取りあげて頂きました!の報告をするスティーヴ・エトウさん。



2013年は奄美日本復帰60周年記念の年
「大切な話」と言っても「Dear どぅし でぃや」最終回のお知らせではありません笑。
「Dear どぅし でぃや」開催の4日後、2013年12月25日は、奄美が日本に復帰してからちょうど60年の節目に当たる日。そこで東京奄美会文化広報部長の池田秀秋氏をゲストに迎え、当時、日本本土に居ながら奄美の本土復帰を後押しした島出身者たちの活動についてお話頂きました。


▲奄美日本復帰運動のお話をして下さった東京奄美会の池田さん(右から二番目)。びっくりするほど格安の奄美黒糖焼酎蔵元巡りツアーも企画されています!




意外に知られていない東京での復帰運動
戦後、アメリカの統治下に置かれた奄美群島が日本に復帰したのが、終戦から8年後の1953年(昭和28年)。復帰運動の父とも言われる泉芳朗(いずみほうろう)氏のことや、99.8%というほぼ全島民(14歳以上)が署名した署名簿の話などは、島の人の間で語られる機会も多いかと思います。

そのような文脈のほかに、今回、東京奄美会の池田さんには伝えたいメッセージがあったようです。

それは、故郷から遠く離れた本土で日本の中枢に入り込んで陳情を行える立場にあった奄美出身者、それに、故郷を思い生活を犠牲にしてでも復帰運動に邁進した島の内外の人々、復帰運動の口火となった「街頭署名運動」を東京各地で展開した「東京奄美学生会」などの、島出身の若者たち…

そうした様々な立場の人々が互いに助け合い団結した結果、「地元と本土の奄美出身者が力を合わせればどんな夢でも叶う」(冊子「東京における日本復帰運動」あとがきより引用)という史実が残ったこと。これは現在の奄美関係者にとっても、大きな教訓となるように思います。

池田さんは「若者の力なくして奄美の活性化はない」と繰り返しおっしゃっていました。本土復帰から60年が経ち、当時のことを伝える語り部が減る中で、大変貴重なお話をして下さいました。

※東京奄美会が制作したマンガ冊子「東京における日本復帰運動」に、復帰運動の詳しい経緯が書かれています。しーまのページからPDFファイルにてダウンロードできますので、是非ご一読ください。https://amamin.jp/contents/amamikai/fukki.pdf





▲西平家の美人三姉妹(※)たちによるユニット「西平三姉妹とタミーおじさん」。奄美の次世代を担うのは、こうした若者たち。(※気のせいか男子がいたような)



真面目なことを語りつつ、基本は脱力イベントです
……。ついつい文面が真面目な感じになってしまいました笑。池田さんは真面目なお話だけではなく、奄美の新旧楽しい情報、小ネタもたくさん披露して下さいました。そして、スティーブ エトウさん、我那覇美奈さん、編集長によるいつもの脱力奄美トークも好調。会場の皆様も美味しいお酒と楽しい音楽、トークを楽しんで頂けたのではないでしょうか。

次回の「Dear どぅし でぃや」は、来年2月2日。かなり気合が入ったスペシャル拡大版です。目玉として、伝説のパフォーマーとして一部で語り継がれる「ファミリー館のママ」が来日(?)予定。ママによると「生きていたら行くわよ!」とのこと。次回来日がいつになるかわからない、ポール・マッカートニー並みの超貴重ステージとなりそうです!ご期待ください。




▲会場では素敵なお兄さん・お姉さんが復帰60周年記念Tシャツを販売!たくさんの方にご購入頂きました。ありがとうございました!








Dearどぅしでぃやin宇検村


島好きな内地ッチュに島の情報を伝えるイベントとして3ヶ月に一回のペースで東京で行われているイベント「Dearどぅしでぃや」。
今回はなんと奄美大島の宇検村で開催することになりました。
宇検村を世界中に知ってもらいたい!宇検村の情報発信を目的としたイベントです。
イベントの模様はインターネットを通じて世界中に発信し、地域の素晴らしさをPRいたします。


我々主催者の3人は初めての奄美開催ということで、緊張と興奮でこの日を待ちわびておりました。
宇検の実行委員の皆様にも、1ヶ月前から様々な準備やチケットの販売など、地元行事の多忙な時期にご協力頂きまして、本当にお世話になりました。

■地元の方々の熱いおもてなし、手作り感満載の会場に感激!
地元の実行委員の方々の想いの詰まった手作りの会場。色んな遊び心の仕掛け?があり、私達を楽しませてくれました。
また外ではイノシシが駆けつけるというハプニングもあり、まるごと宇検村の歓迎を頂きました(^^)


▲志井間武呂愚(しいまぶろぐ)君ありがとう!大変よくできました(^^)



▲我那覇美奈さんのポスターの隣は???Y-1グランプリでお馴染み宇検村のスターイカリングさん。(パクリじゃ・・・)




▲イノシシも駆けつけ、完全に歓迎モード!?

なんといっても、地元の方々がお忙しい中、イベントのサバクリに奔走してくださいました。
私達がこうしてイベントを開催できるのは宇検村の皆様のお陰ですm(__)m



▲イベント支えて下さった地元実行委員方々



▲本当にありがっさまりょーた


当日は時折激しく降る雨、台風も接近中でイベント開催事態が危ぶまれましたが、
無事なんとか開催に漕ぎ着けました。
どれだけの来場者が来てくれるのか不安でいっぱいの中、宇検村の方々と一緒にイベントを創りあげたい気持ちで本番を迎えます。



▲本番前に出演者全員で記念写真!皆さんとてもリラックスされているのは宇検村だからかな!?

オープニングはいつもの3人から。
宇検村と言えば?宇検の魅力は?話は尽きないのでもので、いくらでも盛り上がることができます。
この後ライブのために、3人は切れのいいところでお暇しまして、早速ライブ!
会場には台風接近に伴う雨の中、100人位のお客様にご来場者頂きました。



▲オープニングはいつもの3人の雑談からスタート



▲会場には台風接近に伴う雨の中、100人位のお客様にご来場者頂きました。



▲オープニングを飾ったのは宇検にも縁が深い「サーモン&ガーリック」



▲唄袋のシマで歌うのは緊張すると語った松元良作さん&山元俊治さん



▲奄美観光大使のハシケンさんもアコースティックギターやウクレレの弾き語りで魅了



▲宇検村の人気者・イカリング隼人さんはお笑い係で登場!地元の反応は温かかった!?



▲宇検村では初めてのライブという我那覇さんのステージ。すっかり宇検ファンになった一人



▲ステージ、トークと一番ステージに登場した奄美ハブ大使のスティーヴエトウさん

主催者3人のトークで幕開けたイベントは、奄美大島のイベントではおなじみのサーモン&ガーリックや唄者・松元良作さんと山元俊治さん、奄美観光大使のハシケンさん、宇検村の人気者・イカリング隼人さんらが出演し、島唄やポップスなど様々なジャンルの音楽やにぎやかなトークを繰り広げました。
また、今年デビュー15周年の我那覇さんのステージでは、「風になりたい」や「終わらない夏」「月の雫」などの代表曲のほか、幻のデビュー曲といわれる「点滅」なども披露。MCの間では宇検村自慢や、宇検村話題で大変盛り上がりました。






▲ライブ後はCD販売やサイン会で来場者とのふれあい!記念撮影なども行われ和やかな雰囲気



▲地元スターイカリング隼人さんには誰も並ばず!?



■想いを形に、想いを発信して!

皆様のお陰様で盛況のうちに終えることができました。
宇検村の皆様本当にありがとうございました。

今回初めて地元で開催してみて、これが完成型ではなく始まりだと思いました。
もっと地元の人と一緒に、あらゆる新しい技術を使い、今までにありそうで無かった、
新しい情報発信を試してみたいという想いは次回に続きます。



■イベント終了後には宇検村流お・も・て・な・しが炸裂
地元の実行委員や青壮年団の方々との打ち上げ&懇親会はさらに楽しい物に。
酒が入ると自然と「なんこ」の話になります。
なんこは奄美大島各地で行われているお座敷遊びですが、ここ宇検村は特に
盛んだというウワサは本当でした。

なんこを知らない初経験者向けに、講習会も開かれ宇検村流、酒の場の楽しみ方を
レクチャーして頂きました。




▲打ち上げでは宇検村流のおもてなし。村全体がアットホームで感激しました。



▲なんこ初体験の我那覇美奈さんも子供達に教えていただきました♪



▲念願のスティーブさん、イカリングさんの兄弟!?対決は如何に!


■初づくしの経験が今後に生かされていくためには!
地元奄美大島で初開催のイベントでしたが、今後更に面白い展開になっていけるように、
さらなる経験を積んでいかなくてはいけないと感じました。

自分達にできることはもっとある。
今できることはもっとある。
シマッチュにできることはもっとある。

島外と島を繋ぐ活動はまだまだ続きます。。。

宇検村の皆様本当にありがとうございました。
また来年も宜しくお願いします(^^)/




▲翌日の奄美新聞に大きく取り上げて頂きました。感謝!








Dearどぅしでぃや=喜界島編=




東京・六本木「音楽実験室・新世界」にて開催された奄美群島マニアのための島講座「Dear どぅし でぃや」。
早いもので今回が三回目です。奄美群島に魅せられてしまった人々が、お酒を片手に島について語り合い、ついでに「どぅし」(仲間)を作ってしまおう!という素敵な企画です。

今回の特集テーマは「喜界島」。スペシャルライブは我那覇美奈さん、城南海さん、牧岡奈美さんによる本邦初公開ユニット「みなみなみなみ」。奄美が誇る歌姫三人娘の化学反応に、会場は大いに盛り上がりました。

■超満員の会場の多くは「どぅっしゃー」の皆さん
会場は「みなみなみなみ」の人気、それに金曜の夜という事もあってか、超満員でした。立見となってしまった皆様、申し訳ございません。当日は奄美好きの内地の方々「どぅっしゃー」が多数ご来場頂き、大変嬉しく思っております。(ちなみに「どぅっしゃー」は、島出身者の呼称「しまっちゅ」に対抗して、奄美群島を愛してくださる島外出身者の呼称として、「Dear どぅし でぃや」が勝手につくった造語です。定着するまで意地で使い続けます笑)


▲予想以上の混雑に、編集長もビビる。この後、さらに立見の方が増え続けギュウギュウに。


進行役はお馴染みの三人。
奄美に惚れ込み、「原ハブ屋奄美公認ハブ大使」であるパーカッショニスト、スティーヴ・エトウさん。奄美のシティーガール、名瀬出身のアーティスト我那覇美奈さん。そして、「しーまブログ編集長」深田小次郎。まったり三人衆の司会進行により、会場に「島時間」が流れます。


▲喜界島との中継を行う、お馴染みの三人。回を重ねるごとに息が合ってきた!はず。


■世界一空港から近いライブハウス「SABANI」からの中継
イベント前半はトークセッション「喜界島特集」。喜界島ライブハウス「SABANI(サバニ)」からの中継、明日からすぐ使えるかどうかわからない(笑)喜界島情報などをお届けしました。

ライブハウス「SABANI」は、空港出口から徒歩一分ほど。「世界一空港から近い(のではないかと思われる)」、大変ご利益がありそうなライブハウスです。バーカウンターも充実し、島の気軽な社交場といった感じ。
「SABANI」からの実況中継では、なぜかインタビューした人は内地からの移住者が多め。これは決して仕込みではなく(笑)、それだけ喜界島に魅せられてしまった島外の人が多いということでもあります。「しまっちゅ」と、島外からやってきた「どぅっしゃー」が一緒に楽しめる空間があるというのは、初めて訪れる旅行者にとっても安心できる情報ではないでしょうか。

■喜界島のヤギは臭くない?
トークセッションでは喜界島事情通の出演者から、マニアックな情報が数多く紹介されました。ここではすべては紹介できませんが、印象的だったお話をいくつか。

まずは奄美が大好きすぎて喜界島のガイドブックを作ってしまったという平原さん(神奈川県出身)のお話から。

喜界島では海岸でヤギを放し飼いにしているのですが(写真)、この喜界島のヤギ、食べても思いのほか臭くないといいます。実は喜界島には各種ハーブが自生していて、それをヤギが日常的に食べているので、ニオイ消しになっているのではないかというのが平原さんの説。同時に、海岸で放牧をしているために、ほのかに塩味が効いているとか。



▲喜界島のヤギGメン。海岸沿いのお散歩の記憶が、後にお肉の味わいに。

奄美大島では味噌味で食されるヤギ汁も、喜界島では塩味の味付けであるなど、同じ奄美群島でも食文化に違いが見られます。実際に訪れて、海の香りや島の風景を五感で感じた後に食べる「ヤギ汁」(喜界島では「からじゅうり」)は、さぞ美味しいことでしょう。話題の中で、東京で「ヤギカレー」が食べられる店(中野・Bar Goat。喜界島出身のご主人がヤギ料理を振る舞うバー)もしっかり紹介するなど、平原さんの博識ぶりには一同感心しきりでした。

■「Dear どぅし でぃや」ならではの、マニアック島情報を連投!
他にも、喜界島の美しい一本道で「天高くジャンプ」したように見せる記念写真の撮り方(コツがあるんです)、喜界島にハブがいない理由(ハブ大使・スティーブさんは喜界島では生殺し)、ヤギと冷水の食べ合わせの悪さ、世界最長寿といわれる貴重な「浜サンゴ」や一攫千金の懸賞金が掛かる「幻の海底遺跡」の紹介、世界的ドラマー「テリー・ボジオ」が加計呂麻島にやってきて小学生の前でドラムの実演をした話などなど、「Dear どぅし でぃや」ならではの視点で集められた島情報が次々に披露されました。テリー・ボジオ来島の顛末なんて、ガイドブックには絶対に載っていません笑。



▲美しい風景の中、ハイジャンプ。っていうかこれ合成じゃ…汗


▲喜界島出身ナオキ氏(I♥喜界島のTシャツの人。)による、しどろもどろな物産紹介。ん、酔っぱらってる?


■スペシャルユニット「みなみなみなみ」登場で会場が華やぐ
後半のスペシャルライブは、(下写真、左から)我那覇美奈さん、城南海さん、牧岡奈美さんによる新ユニット「みなみなみなみ」。イベント前半の男クサさから一転、浴衣姿の艶やかな美人三人組の登場に、会場は一気に華やぎました。


▲「みなみなみなみ」の決めポーズ。その美しさ艶やかさに、会場の男性諸氏は色めき立ちます。

あいさつ唄「一切朝花節(ちゅっきりあさばなぶし)」から始まり、各ソロ、「みななみコンビ」「みなみなみコンビ」など様々な組み合わせで繰り広げられる美しい唄の世界に、会場は惹き込まれます。特に終盤からアンコールにかけて「ワイド節」、「六調」が始まると、ステージ、会場が一体となって踊りだし、その盛り上がりはとても東京・六本木の地下とは思えない、素晴らしいものでした。


▲曲ごとに変わるユニット。様々な組み合わせが生み出す唄の世界を堪能。


▲最後はステージ・会場入り乱れての唄と酒と踊り。こうして一体になれるのが、島唄のいいところ。



▲大混雑の狭いスペースの中、踊る観客の皆様。もっと思いっきり踊りたかったですよね


全体として奄美の島唄が中心の演奏だったのですが、ポップスあり、沖縄の唄「童神」ありで、伝統とともに外の文化、新しい時代の風をゆるやかに受け入れる、奄美群島らしい広がりのあるライブだったように思います。そして、なんといっても「みなみなみなみ」が予想以上の楽しさであり、大好評。恐らく当のお三方も会場の盛り上がりから、新ユニットの手応えを感じたのではないでしょうか。

■「Dear どぅし でぃや」が今後目指すもの
「観光ガイドブック」に載っているキレイな定番風景だけが奄美ではない!そんな思いで奄美群島の楽しさを伝えるべく、少々マニアックな深みにハマりつづける「Dear どぅし でぃや」。操縦桿(かん)を握る編集長も一体どこへ飛んでいくのかわからないままの勢い任せのイベントですが、「みなみなみなみ」が見せてくれたライブに、今後の行き先のヒントが隠されていたように思います。

それは伝統を大切にしながら、それでいてゆっくりと、現代の生活に即した新しい奄美の文化を見いだしていくこと。

幸い、奄美群島は大切にすべき文化や生活が数多く残っています。こうした宝を生かしながら、新しい島の価値を丁寧に発見、創造していければ。もちろん「Dear どぅし でぃや」のカラーとして、誰にでも楽しく、わかりやすく、をモットーにして。行き当たりばったりながら、少しずつイベントの手応えを感じている編集長なのでした。


▲大好評の島特産品物販コーナー。「たんかんもち」「塩道長浜の本じお」「喜界島の高校生が作った焼き肉のタレ」など、喜界島の味が並べられました。写真の「うーぬー」は、珍しい「白い黒糖」。空気を含ませてつくるため、なめらかでキメの細かい舌触り。

文と写真 渡辺陽介




◆イベント動画はこちら
【前半】


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【後半】


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第二回「Dearどうしでぃあ」


今回で二回目を迎えた奄美群島マニアの為の島講座「Dear どぅし でぃや」。
スペシャルゲストを迎え、桜が満開となり春爛漫の3月26日、東京・六本木のライブハウス「新世界」にて開催されました。

奄美群島で生まれ育った人、魅せられてしまった人が口々に言う「奄美群島よいとこ一度はおいで」。
「何となく良いところなのはわかるし気になるけど、詳しくは知らない…。」「奄美群島が大好きだけど、周りに語る人がいない…。」

「Dear どぅし でぃや」は、何の因果か奄美の島々と関わってしまった人々が集まる、少々マニアックなイベントです。奄美群島の事を学びつつ、お酒と歌を楽しんでしまおう。ついでに「どぅし」(お友達)をつくってしまおう。そんな企画であります。もちろん、まだ奄美群島に行ったことがない人も大歓迎。

前回に引き続き、進行役はこちらの三人。

奄美に惚れ込み、「奄美公認ハブ大使」を自認する奄美通。日本を代表する名パーカッショニストのスティーヴ・エトウさん。

奄美のミュージシャンの道を切り開いてきた名瀬出身のアーティスト、我那覇美奈さん。奄美を愛してやまない「奄美のシティガール」。

そして、奄美群島の情報をブログを介して広めようと目下奮闘中の「しーまブログ編集長」深田小次郎。

第二回「Dear どぅし でぃや」のイベント構成は大きく分けて四つ。

第一部が三つ。まずは奄美三世の方による島唄ライブ。ヒギャ節を歌って頂きました。

続いて進行役三人による奄美愛あふれる「屋仁川ストリート」談義。恒例となった現地との中継は、あまみエフエムさんのご協力のもと、屋仁川のお店「ファミリー館のママ」がスペシャルゲストとして登場。ママの歓迎の唄に会場はなぜか爆笑。大いに盛り上がりました。

そして強力な(?)島のネットワークを駆使してこの日のために集めた、島の美味しい物産を紹介するコーナーへと続きます。今日ここでしか食べられない島のお菓子の試食も!


第二部のライブは今回の目玉、ミュージシャンの遠藤ミチロウさんにご登場いただきました。なぜあのミチロウさんが奄美!?という疑問をみなさんお持ちになったかも知れません。ミチロウさんと奄美との関係は、歌とともに語られるMCによって、徐々に明らかにされました。



第一部はゆるーいトークイベント。
島の魅力が少しは伝わったかな?


イベントは遠藤ミチロウさんの紹介から始まりました。何しろミチロウさんと言えば大御所。かつて音楽を志していた編集長も、今回ご出演頂いた事に恐縮していたのですが、とても優しい方でした。




★カサン節島唄教室「山ゆり会」に所属し、東京で島唄の活動をされている折原さん。唄者を紹介して下さいました。




★島唄ライブでは「ヒギャ節」を歌っていただきました。

ミチロウさんには第二部の出番まで自由に過ごしていただく旨快諾を頂き、奄美3世の小幡美紀さんによる島唄ライブがスタート。奄美大島南部の島唄「ヒギャ節」を歌っていただきました。ゆったりとした歌声によって、会場の空気はすっかり奄美気分に。

※奄美大島の島唄には南部の「ヒギャ節(東節)」と北部の「カサン節(笠利節)」があります。一般にヒギャ節は変化に富んで情緒的、カサン節はゆったりとして深みのある表現がされる、なんて言われています。しかし正直なところ、島以外の人がパッと聞いてもあまり違いがわからないと思われます(笑)。奄美群島それぞれの島、もっと言えば集落ごとに特徴的な民謡が存在するので、聞き比べて見るのも楽しいと思います。

■屋仁川ストリートを動画でお散歩。意外と大きい街なんです。




★白熱する屋仁川トーク。美奈さんも思わず立ち上がって説明。




★スティーヴさんがハブの剥製を持参、このあと会場へ回します。

そして第二回のトークイベントのテーマ、「屋仁川ストリート」談義へと進みます。
今回はスティーヴさんが実際に奄美大島を訪れた際に撮影した街の動画を見ながら、話が展開されました。「屋仁川ストリート」こと屋仁川通りは奄美地方最大の繁華街で、鹿児島県内でも二番目の規模を誇ると言われています。個性豊かな飲食店が軒を連ねた屋仁川ストリートは、奄美大島を訪れた際の夜のお楽しみでもあります。

動画を見ながらのゆるーい街トークは、進行役の三人と一緒に散歩をしているかのよう。途中、美奈さんが「ちょっとストップ!」と動画を止めると「これ、わたしのお父さんが建てた家!」と地元トーク。会場から笑いが起きます。



■スナック「ファミリー館」は、人生が交錯する社交場?

お散歩トークによって会場の人々が屋仁川の街の雰囲気をつかんだところで、今回のお楽しみであるスナック「ファミリー館」からの現地中継が入ります。この「ファミリー館」、屋仁川では知る人ぞ知るとっても素敵なお店なんです。スティーヴさん曰く、タブラ奏者のU-zhaan(ユザーン)さんや、ミュージシャンの七尾旅人さんがここを訪れてその雰囲気にハマってしまい、おじいさんおばあさん相手に演奏したり。地元密着ながら内外の様々な交流が生まれる、なんとも濃いお店。




★ママの熱演。バキンバキンと三味線をかき鳴らし、意外にロックです。




★中継にご協力頂いたあまみエフエムの丸田さん。後ろに座り哀愁を漂わせている男性は、実は…!?

中継ではファミリー館のママが歓迎の唄を歌って下さいました。ノリノリに唄いまくるママの姿に会場は爆笑。そして温かいママの人柄が、画面を通して東京・六本木にも届きました。みなさん、島を訪れたら是非ファミリー館を覗いてみてくださいね。きっと楽しい夜になると思います。



■物販ではお菓子の試食も。現在進行形で新しい銘品が生まれています。

会場がお酒と笑いで温まったところで、本日の物販の紹介へ。



★ステージ下に設けられた物販コーナー。試食が出来ます。



★キヨミねえの商品説明は流暢で、深夜のテレビショッピングのよう。購買意欲をそそります。

東京在住・奄美人のお姉さん的存在であるキヨミさん(以下キヨミねえ)はじめ事情通の方々が暗躍(!?)して集めて下さった奄美の物産が紹介されました。今回は「けんむんのおやつ」「パパイヤ漬け」「おからでつくったかりんとう」「黒糖あめ・ふくざた」「手作り黒糖」など。キヨミねえの目利きは相当なもので、あまり知られていない島の美味しいものを掘り起こして現地で交渉し、こうして届けてくれるのです。そしてキヨミねえのセールストークの上手さ!商品の特徴をわかりやすく、ちょっとした面白小話も入れつつ説明してくれました。




★若くして島のPR活動を行う田向さん姉弟。近い将来、喜界島のキーマンになっているかも?




そしてもう一組。喜界島出身の田向さん姉弟。喜界島名産である無農薬100%の白ゴマ(喜界島は国内シェア7割だとか!)で作られたごま油「GOMACASI」を紹介してくれました。何と「アイスクリーム専用ごま油」。なにそれ !?。
99.9%を占める輸入物に比べ30倍近くの値段がついてしまうという国産の白ゴマ。でも、丹精込めて作られた国産の白ゴマは、味が段違いなんです。「GOMACASI」は価格の不利というハンデを逆手に取って、ごま油の本当の美味しさを少量で味わえるように、とのコンセプトで開発された商品です。




★スティーヴさんから提案された、豆類と黒糖と黒ごまによる新しいお土産「黒ウサギのフン」。いつの日か奄美名物に!?




★黒糖焼酎「加那」をつくる西平酒造の息子さんも家業をPR。「加那」は全国酒類コンクールの黒糖焼酎部門で一位をとったという銘酒。

このような形で、微力ではありますが「Dear どぅし でぃや」では奄美群島の産業を応援しています。島にはまだまだ全国に流通していない掘り出し物の逸品がたくさんあります。丁寧につくられた手作りの品は大量生産が出来ず大きな流通には乗せられませんが、こうして奄美群島フリークの方々に紹介する事で、何か新しい動きが出来ていけばいいと考えております。



第二部は遠藤ミチロウさんによるスペシャルライブ。
島とミチロウさんとの物語が展開されました。


遠藤ミチロウさんといえば、伝説のパンク・ロックバンド「ザ・スターリン」のボーカリストであり、現在でもソロや様々な音楽活動で活躍されている、いわば「大御所」です。福島県出身であるミチロウさんがなぜ「奄美」なの?当日来場されたお客様の中にも、こんな疑問を持っていた方も多いと思います。




絞り出すように歌う遠藤ミチロウさん。一曲目からその世界に引き込まれました。


■ミチロウさんと奄美との接点
ミチロウさんと奄美群島との関係は、ライブのMCの中で徐々に明かされていきました。

それによれば、作家・島尾敏雄さん(写真家島尾伸三さんの父であり、漫画家しまおまほさんの祖父)の作品が、ミチロウさんと奄美との出会いを導いたようです。

島尾敏雄さんは戦時中、特攻隊の指揮官として180名ほどの部隊を率いて加計呂麻島に赴いています。結局終戦により出撃することはありませんでしたが、戦後、妻の病気のために妻の実家である奄美大島に移り住みます。なお、島尾敏雄さん自身は横浜の生まれですが、実家は福島の相馬にあり幼少時に福島に疎開している事などから、福島という土地の影響を少なからず受けたようです。




★故郷福島の言葉で歌う曲も。なかなかキツい歌詞のため、福島でこれを歌ったらみんな引いてしまったとか(笑)。

島尾さんの作品で語られる奄美の風景に触れたミチロウさんは、導かれるように奄美群島を訪れます。その時に奄美の風景の中に、どこか懐かしく初めて来た場所ではないような、「福島的」なものを感じたそうです。

ミチロウさんは真っ先に加計呂麻島に赴き、今も残る特攻基地跡へと向かいました。そこで福島の小高(南相馬)の人たちが植樹したガジュマルの樹を見つけます。それを見たミチロウさんは何とも言えず嬉しかったそうです。ご自身のルーツであり、若い頃にイヤでイヤで飛び出してしまった故郷「福島」と、作家・島尾敏雄さんの縁によって導かれた「奄美」が、ひとつの線となって繋がったのかも知れません。



■ミチロウさんが呼び込んだ音楽と、島との幸せな出会い





★演奏にはスティーヴさんも参加。打ち合わせなしの即興セッションだったとか。スゴい!

ミチロウさんは奄美群島と本土のミュージシャンとを結ぶ架け橋のような存在でもあります。ちょうど島にライブハウス「ASIVI」が出来て二ヶ月の頃、ミチロウさんが直接「ASIVI」に連絡をして、ライブを行いました。その事が縁で、芋づる式にミュージシャンが奄美に歌いに来るようになったそうです。現在でも様々なミュージシャンが奄美に引き付けられる「引力」の源流のひとつは、元をたどればミチロウさんの足跡にたどり着くのです。

MCでは、あの「東日本大震災」と「福島第一原発」の話も語られました。震災後、自分にとってふるさと「福島」とは何だったんだろうと真剣に考えたミチロウさんは、原発5キロ圏の場所まで行き、無惨な光景を目の当たりにします。

「あの日」から二年間、何もかもが手付かずの街。ガレキは山積みのまま、人の手入れがない土地は雑草が生え放題。家畜の豚と野生のイノシシの交配によって産まれる「イノブタ」が増え過ぎたために、今度はそれを撃ち殺さなくてはならないという話も。

「平穏無事な生活が根こそぎ奪われて、そこにもう戻れないことの悔しさっていうのが、すごく伝わってきました。」

そう淡々と話し歌うミチロウさんの姿を見て、聞く人それぞれが故郷や今住んでいる場所に対しての思いを馳せたのではないでしょうか。



★ガジュマルの樹を見ながら作った優しい曲も。ミチロウさんはガジュマルの樹が大好き。




今回のライブではミチロウさんの音楽の素晴らしさはもちろんの事、ミチロウさんの歌を通して新たな奄美の風景が垣間見られたような気がしました。




まだまだ試行錯誤の途中である「Dear どぅし でぃや」。この小さなイベントが、奄美群島と人々との幸福な出会い、もう出会っている人や住んでいる人にとっては魅力再発見のキッカケになればいいなあと、そんな事を思いました。


文と写真 渡辺陽介